YOUR SONG IS GOOD
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SCOOBIE DO
JxJx 俺が最初にスクービードゥーのことを知ったのは、バリカク(カクバリズム 角張 渉)の部屋なんですよ。あいつの部屋に転がってたCDのケースが割れててね。
コヤマ それ、いいのか悪いのかわかんないな。聴きすぎて割れたのか、ただ踏んづけちゃって割れたのか(笑)。
JxJx (笑)それは本人に確認しないとですね。でもそこで、こういうバンドがいるんすよって聴かせてもらったんで、たぶんよく聴いてたんだと思います。インディーのファーストでしたね、たしか(『DOIN' OUR SCOOBIE』・1999年)。割れてましたよ、ケースが(笑)。
コヤマ ちょっとそこは角張に問いただしたい! 回答次第によっちゃ、下北沢インディーファンクラブに出ないってことも考えられなくもないから(笑)。
マツキ 俺らがユアソンを知ったきっかけは、当時のエンジニアから、インディーで出した黄色いジャケの(『COME ON』・2002年)CDを聴かせてもらったのが最初かな。その後わりとすぐに、RAW LIFEで一緒になったんだよね。
MOBY いや、そんなにやってないんですよ。月に1本ぐらいで。僕のほうが芝居が入ると3カ月ぐらい何も出来なくなってしまうので、すぐに間が空いたりして。
モーリス 初めてRAW LIFEでライヴを観た時に、盛り上げるバンドだなぁ!っていうのが印象に残ってて。ウチらもわりとそういう毛色のバンドなんで。その時、スクービーが「Tighten Up」やっててウォーッ!って盛り上がって。ウチらもその当時は、「Tighten Up」的な曲を作るっていうのがテーマだったから。
MOBY JxJxがやってた連載コラムのタイトルも、「四の五の言わずにタイトゥン・アップ!」だったもんね(笑)。
コヤマ 俺らもRAW LIFEで初めてユアソンのライヴを観て、音源聴いた時のイメージとライヴの印象が結構真逆だったっていうか。最初に音源聴いた時は、渋谷系の延長みたいな、ものすごく趣味のいい方々なんだろうなって思ったんだけど。でも、RAW LIFEの会場に着いたらちょうどユアソンがやってて、二日目の朝だからすでに死んでる客とかもたくさんいて、みんながゾンビ化してる中に、ユアソンとユアソン観てる客だけがはしゃいでいる、と(笑)。
モーリス うわーっって、砂埃が舞っててね。
コヤマ そうそう。まるでゴーストタウンで祭りが行われているような、あの印象がすごく強いんだよね。まったく世間と関係ない感じというか、世捨て人な感じというか(笑)。そのあとオーサカ=モノレール観たら、もっと世捨て人だった(笑)。でまあ、そこでユアソン観て、ライヴすげぇんだ?っていう記憶があるね。
──さっき曲名が出てきましたけど、「Tighten Up」って曲は、スクービーとYSIGをつなぐキーワードのような気がするんですが。
マツキ うん、それはたしかにそうですね。
モーリス スクービーにイベント呼んでもらって対バンした時も、「Tighten Up」を一緒にやったからね。
──一時期、YSIGの取材をしてると、よく「Tighten Up」の話題が出てきてましたよね。
JxJx そうっすね。「Tighten Up」って曲が持ってるあの感じを自らやるっていうのに、ヘンな意義を感じてたんですよね。それって何かを問いつめたことはなかったけど。ただ、あのカッコよさにやられてるかどうか?ってところで言えば、両バンドともやられているバンドですよね。
MOBY だからこそもっとも信頼できるところでもあるしね。絶対に間違いない。
モーリス ウチらは、あれを伝統芸能だと捉えてたワケですよ。俺が最初に聴いたのは、YMOヴァージョンだったけど。で、いろいろ聴いていくと、あの形式をやってるバンドが結構多いんだって気付いてね。あのコード感だったり、あのノリだったりね。いろんな人たち「Tighten Up」的なものを残してきたから、俺らも2000年代にひとつ残そうっていう話はしてましたね。
コヤマ 俺らはそこまで深く考えてなかったけどね。便利だからいいやって(笑)。
一同 (爆笑)
マツキ 演奏してる立場から言えば、何も考えなくていいからね(笑)。
MOBY うん。みんな知ってるし、どの曲にもつなげられるからね。
マツキ ダンスの要素もあり、ベースラインも効いてるし……。
モーリス ブレイクでベース入ってきて、カッティングも入ってきて……っていう機能美ね。
コヤマ やっぱ、発明品だな!って思うよね。ストーンズの「(I can't get no)Satisfation」のリフなんかと同じで、超えようと思っちゃダメなんだよね。
ナガイケ あのタイプの曲で、超えてる曲ないですからね。
JxJx ないっすね、たしかに(笑)。
コヤマ そう、だから「Tighten Up」はやっぱり発明なんだよ。