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Shimokitazawa Indies Fanclub

CROSSTALK #02

YOUR SONG IS GOOD
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SCOOBIE DO

みんなで一斉に別方向へ突っ走ってるような潔さ

JxJx スクービーと深く知り合ってから、下北沢のCLUB Queで対バンで呼んでもらった時に思ったことなんだけど……たとえばさっきの「Tighten Up」っていう軸があるとしたら、それ以外のものに対する許容範囲が、僕が思ってる以上にスクービーのみんなは広かったってのを対バンした時に感じて、それがすごく面白くて。僕らもちょうどその頃、ルーツ・ミュージックから逸脱しはじめた時期だったんですよ。

コヤマ そのライヴで「A MAN FROM THE NEW TOWN」を新曲だって言ってやってたもんね。なんつう曲だ!って(笑)。

JxJx (笑)そういうところを、みんなが舞台袖で観ながら面白がってくれてたんですよね。そのへんでも、スクービードゥーってバンドの面白さを、またひとつ発見してしまって。スクービー自体、いろんなバンドとも対バンしていってる感じもあって、バンドとしては自分たちというものがありつつ、いろんなところに行ったり来たり出来るような感じでやっているんだろうなっていうので、素晴らしいなって思いましたね。

モーリス 対バンして得るものがあったり、バンドが違う何かを見つけて次の曲作りだったり、ライヴのやり方だったりに反映してきてるっていうのの繰りかえしですよね。そういえば、ウチのダータカ(タカダ”ダータカ”ヒロユキ)がスクービーの影響受けてるんですよ。

スクービー一同 えぇっ!?

JxJx ダータカがライヴ中、その場でくるくる回るようになったんです。ちょいちょい回ってるなあと思いつつ、これは一度確認しなきゃダメだってことでで、「その動きはなんなんだ? YSIGで今までまったくなかった動きだぞ!」って本人に訊いたら「あの、スクービーのジョーくんの」って。

一同 (爆笑)

JxJx つっても、ジョーくんのそれとはだいぶ違うんですけどね(笑)。

モーリス 一人でアツくなってぐるぐる回って、それでいて回ったら回ったで、ベースも外れちゃうし!みたいな(笑)。

ナガイケ 最終的には俺のせいにされたりして(笑)。

モーリス 今回のツアーで、急にその引き出しを開けちゃったんですよ。急に。

コヤマ それは観たいねぇー!(笑)。

ナガイケ 俺がいる時はやらなかったりして(笑)。

JxJx スクービーのライヴは、とにかくいい演奏をするっていう……ヘタしたら、ただ上手いだけでつまんない方向に行っちゃうかもしれないけど、そうじゃなくてワイルドな方向に持っていってて。ハプニング性みたいなものもあって、ライヴならではの生々しい部分が出てる。だから毎回印象が違うと思うんですよね。すごくグルーヴィな演奏をばっちりキメてくれる、他のバンドにはないスクービードゥーの魅力なんじゃないかと思います。しかも、みんなが見せ場を持ってるんですよ。

モーリス そうなんだよねぇ! ウチのハットリくん(ハットリ“ショーティ”ヤスヒコ)はしゃべらないって見せ場を持ってるけど(笑)。

ナガイケ 俺も来年あたりしゃべらないってのやってみようかな。

JxJx それ、どこからのインスパイアかわかんないって(笑)。

コヤマ ただ調子悪いだけの人に見えるからね(笑)。

──では、スクービーから見て、ライヴバンドとしてのユアソンの魅力ってどんなところにあると思いますか?

MOBY なんかイメージですけど、全員で足並み揃えてバカ騒ぎしてるっていう感覚がありますね。

コヤマ うん。足並み揃えて、足並み揃ってない感じ?(笑)。みんなで一斉に別方向へ突っ走ってるような潔さがあるから、観てて楽しいっすよね。演奏をせーの!ではじめた段階で壊れてるっていうか。

モーリス それはたしかにあるかもですね(笑)。

コヤマ みんなででっかいホースを持って、放水しまくってる感じね。でも、その放水は別に火を消すとかじゃなくて、何の意味もないの。何かブァーッって出てるのすごくね? オレの一番すごくね? って全員が言ってる。

JxJx シュウくん、それ前も言ってたよね(笑)。

コヤマ だから、悪ふざけですよね(笑)。でも、そこがすごくロックンロール的なんですよ。一番最初にせーの!でロックンロールをはじめた人は、たぶんこういう感じだったんじゃないか?って思うよね。

JxJx そう、それで思い出した! 下北沢のライヴで一緒になった時に、スクービーのみんなが「ノイズ成分」って言葉を連発してて。シュウくんがMCで、俺らのライヴのノイズ成分が最高だって言ってくれて。それは、自分たち的にも面白がってるところでもあって、なんとなくそれが見えてきてた時期でもあったんですよね。そういうところをスクービーのみんなが俺らのライヴを観てちゃんと感じとってくれてたっていうのが、すごくうれしかったんですよね。

コヤマ これがノイズ成分かどうかわかんないけど、ジュンくんがMCで急に、ロジャー・ニコルズの新譜がどうとかって言いはじめて。ちょうどその頃、久しぶりの新譜が出た時期でたしかにあの新譜いいんですけど、その話が客に全然伝わってないんだよね(笑)。かといって、「じゃあ次はロジャー・ニコルズに影響を受けた曲を……」ってワケでもなく(笑)。ただの雑談じゃねぇか!って。これこそ、意味ない放水!

MOBY なんかイメージですけど、全員で足並み揃えてバカ騒ぎしてるっていう感覚がありますね。

コヤマ まったく違うところにヒットしちゃって、あれはMC的には完全に間違いなんですけどね(笑)。

モーリス まあたしかに何十年ぶりの新作は大事件ですからね。ジュンくんもただ言いたかっただけっていう(笑)。

MOBY なんかイメージですけど、全員で足並み揃えてバカ騒ぎしてるっていう感覚がありますね。

モーリス ああ、スペシャルズの「Little Bitch」ね。

コヤマ そう、だから俺たちもちょっと取り入れたもんね。それこそ、ユアソンからのフィードバックとして。

JxJx でもあれは、元をたどればサンボマスターからのフィードバックで(笑)。

コヤマ そうなんだ!?

JxJx サンボマスターがカーティス・メイフィールドの「Move On Up」で楽屋に帰っていくのを観て、自分たちの好きな曲で帰るのってすごくいい気分でライヴを終われて、超イイなって思って。

モーリス でも、ライヴ後に「Move On Up」っていい感じじゃないですか? ウチらがかける「Little Bitch」は、意外とそれが一番盛り上がるぐらいで。お客さんが全然帰ろうとしないんだよね(笑)。

コヤマ 最初、自分たちでカヴァーしてる「Little Bitch」を書けてるのかと思ったら、スペシャルズじゃねえか!っていう(笑)。

モーリス アレも原曲超えは出来ない!

MOBY あの「ワン!ツー!」は発明だもんね(笑)。

コヤマ あれは衝撃だったなぁ。最近は、俺らも自分たちの曲をかけて終わってて。アルバムのツアーだったら、アルバムの1曲目とかもう一回かけて終わって大団円っていうね。

JxJx 他のバンドにも何気にそのシリーズが波及してるんですよね。FRONTIER BACKYARDは自分たちの曲をかけてるんですけど、それをカラオケにして歌って終わるっていう。

コヤマ なるほど。カラオケいいねぇ。それ、いただきます!(笑)。

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