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PRODUCER'S TALK

角張 渉(カクバリズム)
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長崎貴将(ギャラクティック)

職場に話し相手がいなかった時、シェルターに行って店員と話してた

──下北沢という街について訊ければと思うんですが。

角張 想い出はいろいろありますねぇ。僕は18歳で仙台から上京してきて、最初住んでたのは国分寺でしたけど、最初は下北沢に幻想を抱いてましたね。たとえばシェルターで出たら何も知らなくても200人ぐらいいるんじゃないか?とか、ライヴハウスそれぞれに客がついてるもんだって思ってましたもん。

長崎 それってBOYS NOW(註:角張が以前組んでいたバンド)の時代?

角張 もっと全然前ですよ。東京出てきてすぐの頃ですね。下北沢にはレコードも買いに来てたけど、BASEMENT BARで先輩がDJイベントやってて、そこによく行ってて。昔の、汚い頃の王将でみんなで飲んで、イベント行って、朝は松屋で牛丼食べて帰る……みたいな。そんなんばっかやってましたね。で、大学卒業してディスクユニオンで働くことになって、そこからはもう毎日のように下北沢に通ってましたね。もう泣ける想い出から嬉しい想い出までいろいろ(笑)。ユニオン入って直後は職場に話す相手いなかったから、休憩時間になったらシェルターに行って、シェルターの店員と話してましたもん(笑)。

──まあ、ユニオンとシェルターなら目と鼻の先ですからね(笑)。

角張 あとユニオンのバイトと並行してSTIFFEEN RECORDSやってた頃は、当時UKプロジェクトの流通を使ってたんで、店の休憩時間に走ってUKプロジェクトのオフィスまで打ち合わせに行ったり。茶沢通りで一本だけど、意外と遠いんですよね(笑)。その頃、仕事終わって家に帰ってから、夜遅くまで原稿書いたりすることも多くて、月に8回ぐらい遅刻しちゃったんですよね。で、店長に店が終わってから呼び出されて「これ以上遅刻したらクビだぞ、二度とするんじゃねぇ!」「ガンバレ角張、お前には期待してるんだからな」って、焼肉おごってもらって。感動して泣きながら「ありがとうございます……」って言った、その翌日にまた遅刻(笑)。で、「本当にダメだなお前」って、あきれられちゃって。「ホントすいません、酒おごってもらって嬉しくて飲んじゃったら起きれませんでした」って。あの時はホントに人生終わっちゃったと思いましたね。あとはそうですねー、独りで泣きそうになりながら、フィッシュマンズ聴きながら下北沢をブラブラしたことがあるってことぐらいですかね。あぶない!(笑)。

──エピソードはもう充分だよ!(笑)

角張 あ!あと、ジュンくん(サイトウ“JxJx”ジュン)と仲良くなった直後ぐらいのことなんですけど、ユニオン終わってからみんなで飲み行ってた沖縄料理屋があって。そこに自分で飲むためにボトルキープしてたら、いきなり空っぽになってて。そしたらジュンくんがオレの名前でボトル飲んでた(笑)。あとは、ジュンくんとチンくん(チン中村/銀杏BOYZ)とアビちゃん(我孫子真哉/銀杏BOYZ)とかでトラブルピーチ行って、朝までパンク飲みみたいなことして、死にそうになってタウンホールでゲロ吐いて倒れてたりとか、よくありましたね(笑)。楽しかったなあ……。

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